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日本国際賞授賞ニュースを見て

デニス・リッチー氏とケン・トンプソン氏が「日本国際賞」を受章したとのニュースを、今日0:00のNHKニュースで知りました。

ソフトウェア業界ではあまりにも有名すぎる、いわゆる「K&R」であり、彼らなくしては、今のIT産業の繁栄もインターネットの繁栄もなかったかもしれないと思うと、ノーベル賞受章にも値するのでは?と思うのですが。

おそらく、「K&R」の2人がいたから、「ソフトウェア開発で飯を食う」ほど、ITが「産業」と言うほど育つのに40年の時間を得ることが出来たのか?・・・もし「K&R」がいなかったら・・・?

少なくとも、2010年のウィキリークスとか2011年のチュニジアの政変はなかったかな。

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加速器の電力消費

9月21日付で、最強加速器、はや停止 機器トラブル、再開に2カ月というニュースが報じられました。

以下、全文を引用します。

ジュネーブ郊外で運転を開始した世界最強・最大の加速器LHCで、冷却材のヘリウムが地下トンネル内に漏れる事故が起きた。欧州合同原子核研究機関(CERN)が20日、発表した。

 LHCは、10日に陽子ビームを周長27キロのリングで1周させるのに成功したばかり。このトラブルで約2カ月間、運転停止となる見込み。

 発表によると、19日昼ごろ陽子のビームを曲げる働きがある電磁石に電流を流していたところ、結線が溶けて機器が損傷した。こうしたトラブルは通常の加速器でも珍しくなく、修理は数日で済む。

 だが、LHCは絶対零度(零下約273度)近い超伝導状態で運転されているため、機器をいったん常温に戻し、修理後に再び低温に戻さなければならず、運転停止は2カ月間必要という。CERNは、この事故で人体への危険はないと説明している。

 陽子同士を正面衝突させ、宇宙が生まれたばかりの超高温・超高圧状態を再現する実験は、今回の事故の影響で11月以降にずれ込む見通し。

電磁石を超伝導状態にして電流を流すからには相当な電力消費なんだろうな、と思って、加速器の電力消費をネットで調べてみたところ、高エネルギー加速器研究機構という機関がつくばに設置しているKEKBという加速器(と付随する施設)の環境報告ページにヒットしました。

このKEKBは一周3kmとのことで、LHCの一周27kmに比べれば小さく、ということは粒子を加速できる速度の上限はLHCよりは低いことになるのですが、それでも1ヶ月の電力消費が3~4MWh。
3MWhといってもどの程度の電力量かピンときません。
そこで、自宅の電力消費を調べてみました。7月下旬から8月中旬までの1ヶ月、クーラーをかなり長い時間つけていたために、この期間は502kWh消費していました。
一人暮らしで500kWh(=0.5MWh)ですから、たとえば夫婦だけとか夫婦と子供2人の家庭では1ヶ月で1MWhを少し超えるくらい、と仮定しておきます。

ということは、3MWhの電力とは、おおよそ3万世帯分の電力消費に相当することになります。私の住む京都府城陽市は3万世帯、8万人の小さな都市なので、KEKBの加速器1基の電力消費は小さな地方都市と同じくらい電力を消費するということが言えます。
これがLHCとなるとどのくらいなのか・・・。下手するとLHC専用に原発1基あてがってるかも。

これだけの電力(=費用)を使用する設備ですから、それなりの成果を出してもらいたいものですが、9月16日には巨大加速器『LHC』のシステムにハッカーが侵入というニュースも報じられています。
LHCのあるCERN(欧州原子核共同研究機関)は、研究の一環としてHTTPプロトコルとHTMLを開発しており、今のインターネット時代の基礎を築いたといってもいい機関ですが、そこがハッカーに侵入されるということに歴史の皮肉を感じざるを得ません。

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