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演奏会レポート:宮崎 剛 ピアノで第九!

ベートーヴェンの第九をワーグナーがピアノ・ソロ用に編曲した版のCDが10年ほど前にリリースされたのですが、まさか実演でそれを聴く機会が来るとは思っていなかったので、一片の迷いもなく聴きに出かけました。

2009年6月6日(土) 15:00 いずみホール

ピアノ 宮崎剛
ソプラノ 雑賀美可
アルト  田中友輝子
テノール 小餅谷哲男
バリトン 田中勉
合唱  京都バッハ合唱団

曲目
ベートーヴェン ピアノ・ソナタ 第14番 嬰ハ短調 作品27-2「月光」
ベートーヴェン 交響曲第9番 ニ短調 作品125「合唱付」(リヒャルト・ワーグナー編曲によるピアノ独奏版)

「月光」については、演奏そのものよりも演出の方が印象に残りました。ピアノと演奏者だけに光が当たるようにステージ上の照明を非常に落としていて、パイプオルガンに青い光が当たるようにして、まるで月明かりの下で音楽を聴いているかのような気にさせる・・・。正直、演出過剰かな、とも思いました。

「月光」はさておき(^^;)、ワーグナー編曲版の第九は、これを実演で聴けること自体が貴重な体験でした。
第九のピアノ編曲版は、リスト編曲版の方が有名かと思いますので、簡単に比較してみます。
リスト版は声楽パートまでピアのように編曲することによってピアノ作品として完結しているのに対し、ワーグナー版はあくまでもオーケストラパートのみをピアノに置き換えています。また、演奏者自身による解説では、

全体としてリスト版ではオーケストラでよく使われるがピアノ奏法としては難しい同音の連続をできるだけ避けた編曲となっているのに対し、ワーグナー版はオーケストラの奏法をそのままピアノに転用しようとしている。

とのことで、聴いた印象としても、「ピアノ作品」としての観点から見て、ワーグナー番よりもリスト版の方が聴き易いけれど、荒削りながらも力強さはワーグナー版の方が上回っているように感じました。

演奏については、第1楽章から第3楽章までは、ピアノ独奏作品として、通常のピアノの配置でしたが、第3楽章のあと15分の休憩を置き、その間にピアノの蓋を外してピアノ奏者が独唱者、合唱の方を向くように配置をされました。
第4楽章の合唱部分に差し掛かると、「弾き振り」と言うほどではないにしても、ピアノ奏者が合唱に対して手や頭の動きで合図を送る場面も見られました。
また、通常の第九が演奏される規模のホールよりも小さいホールであるためか、独唱、合唱の声量が非常に大きく感じられ、時としてピアノの音がかき消されそうになることもあり、普段聴く第九とは音量バランスが異なっていて、これも貴重な体験ができたかと思います。

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