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演奏会レポート:京都市交響楽団第522回定期演奏会

今年初めて聴いた京響定期。今回のお目当てはマーラーの5番で、おそらく実演を聴くのは10年ぶりくらい。今回の京響は本当にいい仕事をしてくれました。一晩経った今もまだ興奮が醒めません。京響、ほんまに最高!

2009年3月27日(金) 19:00 京都コンサートホール 大ホール
京都市交響楽団 第522回定期演奏会
指揮 尾高忠明

曲目
武満徹 死と再生~「黒い雨」より~
武満徹 トゥイル・バイ・トワイライト~モートン・フェルドマンの追憶に~
マーラー 交響曲第5番嬰ハ短調

開演前の18:40から、尾高さんによるプレトークがありました。
何でも、京都コンサートホールはサントリーホールと同じ人による設計だそうで、尾高さん自身も大好きなホールとのことでした。プログラムについても説明をされ、武満の「死と再生」の中にはマーラー5番第1楽章の葬送行進曲を引用しているということでした。

死と再生は、井伏鱒二の小説「黒い雨」を今村昌平監督が映画化したときの音楽が原曲とのこと。編成は弦楽器のみで、それもかなり小さな編成でした。ひそやかな響きの中に不条理に対する怒りの表情が見え隠れして、胸に残る非常にいい曲でした。
トゥイル・バイ・トワイライトは、管楽器、打楽器とピアノも加わり、大編成での演奏でしたが、音量を上げるというよりは各パートが少しづついろいろなモチーフを演奏する、まるでモザイクのような印象を持ちました。

20分の休憩を挟んで後半のマーラーは、一言で言えば圧巻でした。第1楽章冒頭のトランペット・ソロが、本当によかった。完璧な仕事をしてくれました。あの冒頭のソロがしっかり決まらないと曲全体が締まりません。第1楽章、第2楽章の嵐のような音楽、第3楽章のホルン・ソロとオーケストラの掛け合いのおどけた音楽もよかったけれど、アダージェットが本当に美しかった。甘美さと切なさが入り混じって、思わずほろっと涙が出そうでした。
アダージェットからアタッカで続く第5楽章のロンド、各パートの掛け合いも聴き応えは十二分、コーダのアッチェレランドでどんどん盛り上がって曲が終わったときは、まだ残響が残っていたけれど思わず拍手していました。

今まで聴いた京響の演奏の中でも、1993年ごろの井上道義指揮によるベリオのシンフォニアと並んで最高の演奏だったと思います。

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