« 2008年12月 | トップページ | 2009年2月 »

2009年1月

演奏会レポート:玉井菜採ヴァイオリンリサイタル

よくよく考えてみると玉井菜採さんの演奏は、アンサンブル(たしかブランデンブルク協奏曲あたりのソロ)を聴いたことがあったかなぁ・・・というくらいで、なかなかリサイタルを聴く機会がなかったので聴きに行ってきました。
今年に入って聴きに行くコンサートはこれが3回目のコンサート(!)。

2009年1月10日 14:00 栗東芸術文化会館さきら 大ホール
玉井菜採ニューイヤー ヴァイオリン・リサイタル

ピアノ 中島由紀

曲目
プーランク     ヴァイオリン・ソナタ
ブラームス     ヴァイオリン・ソナタ第1番「雨の歌」
ショーソン     詩曲
武満徹      妖精の距離(1951)
ドヴォルジャーク ロマンス op.11
サン・サーンス  序奏とロンド・カプリチオーソ

プログラムの前半はプーランクとブラームスのソナタ、後半が小品という構成で、かなり盛りだくさんでした。
プログラムの玉井さん自身による言葉には「衝撃的でスパークリングなプーランクのソナタ」とありました。プーランクのソナタを「スパークリング」と表現されるのを目にするのは多分初めてです(笑)。
特に第1楽章については「スパークリング」という表現がぴったりかな、と感じました。
ブラームスはプーランクとは対照的に優しい雰囲気の演奏でした。
休憩を挟んで後半の1曲目はショーソンの詩曲。今回はこの曲が一番の目当てでした。今回のプログラムの中で最も好きな曲で、実演を聴くのもおそらく2回目。緊張感の高い演奏だったのですが、それだけに会場のノイズが気になるところではありました。
武満の作品はメシアンを聴いているかのような気になり、ドヴォルジャークの作品はもともと弦楽四重奏の緩徐楽章として作曲されたものをヴァイオリン+管弦楽に書き直され、それをヴァイオリン+ピアノとして演奏されていたもので、非常に重厚かつスケールの大きな曲でした。
序奏とロンド・カプリチオーソは、ひたすら技巧を楽しめました。
アンコールは、美しきロスマリンとタイスの瞑想曲。アンコールまで含めて、非常に盛りだくさんで聴き応え十分(いや、十二分)なコンサートでした。

明日は兵庫県立芸術文化センターにヒラリー・ハーンのリサイタルを聴きに行く予定です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

演奏会案内:2009年2月分

2009年2月に聴きに行きたいコンサートをピックアップします。2月はちょっと少なめ、しかも全部京都市内です。

2.7(土)14:00 京都アスニー
京都 ラ ビッシュ アンサンブル アスニーコンサート

曲目
モーツァルト アイネ・クライネ・ナハトムジーク
シュトラウス 喜歌劇こうもり序曲
ブラームス  ハンガリー舞曲集より
唱歌メドレー他

京響のメンバーを中心とした、「京都 ラ ビッシュ アンサンブル」のコンサートです。昨年6月に聴いたブラームスのクラリネット五重奏曲が印象的で、彼らの演奏を聴きに行く機会を探っていたのですがなかなか予定が合わず、ようやく予定が合いました。
今回は、クラシックにあまり詳しくない方にも馴染みのある(と思われる)曲が多そうです。

2.21(土)18:30 バロックザール 青山音楽記念館
内田佳宏 チェロリサイタル
ピアノ 谷合千文

曲目
シューベルト   アルペジョーネソナタ イ短調 D.821
メンデルスゾーン 無言歌 ニ長調 op.109
ドヴォルザーク  ユモレスク op.101-7
ラフマニノフ    ヴォカリーズ op.34-14
クライスラー    レチタティーヴォとスケルツォ・カプリース op.6
フランク      ソナタ イ長調

内田さんと谷合さんのデュオは2007年12月のリサイタル以来です。前回は結構渋い選曲でしたが、今回はアルペジョーネソナタとフランクのソナタという、割とポピュラーで大き目の曲と、数曲の小品を並べた、おそらく聴く側としては非常に聴きやすそうなプログラムです。
薬学系大学から東京芸大に進学され、現在は修士課程に在籍されているとのことで、1年で内田さんがどのように「進化」されたかが楽しみです。

2.27(水)19:00 バロックザール 青山音楽記念館
坂口昌優 ヴァイオリンリサイタル
ピアノ 鈴木慎崇

曲目
モーツァルト  ヴァイオリンソナタ ト長調 K.301
ベートーヴェン ヴァイオリンソナタ 第7番 ハ短調 op.30-2
ブラームス   ヴァイオリンソナタ 第2番 イ長調 op.100
ベリオ     セクエンツァ VIII
ラヴェル    ツィガーヌ (演奏会用狂詩曲)

モーツァルト、ベートーヴェン、ブラームス、ラヴェルの曲は比較的馴染みのある曲ばかりですが、ここにベリオを紛れ込ませる(表現が悪くて恐縮ですが^^;)とは!おそらく只者ではないと踏んで、期待度はかなり高いです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年のコンサートを振り返って

2008年を振り返ってみると、かなり多くのコンサートを聴きに出かけました。おそらく30~40公演は聴いたのではないかと思います。

その中で印象に残ったコンサートをピックアップしてみたいと思います。

まずは、5月の連休期間中の「ラ・フォル・ジュルネ金沢」。
金沢は特急「雷鳥」または「サンダーバード」で、関西から2時間程度で訪れることができ、さらに嬉しいのはコンサート会場が金沢駅の目の前という、二重の意味でのアクセスの良さが魅力でした。
演奏曲目では、イザイ四重奏団や、オーケストラ・アンサンブル金沢のメンバーによる弦楽四重奏曲の演奏が秀逸でした。
また、コンサートが終わった後の食事も楽しみの一つ。ラ・フォル・ジュルネ金沢は2009年も楽しみにしています(今年のテーマはモーツァルトのようです)。

6月は、京都 ラ ビッシュ アンサンブルの演奏会で聴いた、ブラームスのクラリネット五重奏曲が今でも印象に残っています。なぜか梅雨時になるとこの曲を聴きたくなるのですが、どうやらそれは私だけではなく、演奏者たちも梅雨とイメージが重なっていたらしく、当夜の演奏会は「霖雨のブラームス」というタイトルがつけられていたくらいです。

7月はDさんのご案内で聴きに行った、「クライネス・コンツェルトハウス vol.25」で聴いた、フィビフのピアノ五重奏曲と、ドホナーニのピアノ六重奏曲。どちらも、ピアノ+弦+管の編成ですが、フィビフは牧歌的、ドホナーニは焦燥感のにじみ出る曲想と、対照的な2曲でした。

10月は、児玉桃による、メシアンの「幼子イエスに注ぐ20のまなざし」全曲の演奏会。メシアン生誕100年の2008年は、あちこちでメシアンの曲を演奏していましたが、その中でも最も充実した演奏だったと思います。

11月は、ケルンWDR交響楽団(かつてはケルン放送交響楽団として紹介されていたように記憶していますが)のコンサート・ミストレスの荻原尚子さんのリサイタルが最も印象に残っています。
リサイタルの1曲目がブラームスの「雨の歌」というのも凄いですが、第1楽章の最初の一音で聴衆を一気に惹き付けてしまい、第1楽章が終わったところで会場から拍手が沸き起こる、という滅多にない状況を目の当たりにできたことが嬉しかったです。
その興奮冷めぬまま、6日後の11月29日には愛知県豊田市で荻原さんが第1ヴァイオリンを演奏する弦楽四重奏の演奏会を聴きに行きました。
これは、当時ブログには書かなかったのですが、前半が、ブリッジというイギリスの作曲家の商品とラズモフスキー1番、後半がエルガーの四重奏曲という、非常に渋い選曲だったのと、アンコールで演奏された「浜辺の歌」のあまりにユニークな(というか、これ以上ないくらいユニークな)アレンジの面白さが、これまた印象深かったです。

12月は、どの演奏会を挙げるか迷うところではありますが、若林顕さんの「たった1人の第九」でしょう。リストがベートーヴェンの第九をピアノソロ用に編曲した版など、そう演奏会で聴けるものでもないし、おそらく技術的に相当難しいであろうこの曲を熱演されたことが非常に印象深かったです。

今年はいったいどんな演奏会が印象に残るのか、今から楽しみです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

怒涛の2008年の大晦日

みなさま、あけましておめでとうございます。

といいつつ、私にとっては新年を迎えるということは、特に何の感慨もなく普段と変わりないのですが・・・。
まあ、それはともかく、正月早々、ちょっと疲れてます。

2008年の大晦日は、2007年に引き続き、ベートーヴェンの中期・後期弦楽四重奏曲の連続演奏会を聴きに東京まで出かけてきたのですが・・・、のっけからえらい目にあいました。

2007年のときは、開演2時間弱前に東京入りし、会場の東京文化会館のレストランで昼食を済ませ、1Fのエントランスで時間をつぶして会場入りしたのですが、移動の疲れが出て最初の1時間ほど爆睡してしまった、という経験があったので、今回、2008年は前日の30日に東京入りすることに決めていました。
当初は京都駅を19時に出て東京駅に21時30分ごろに着くのぞみに乗る予定でしたが、30日の昼過ぎに用事が全て済んでしまったので、そのまま京都駅まで出て指定券の変更をして15時30分ごろの望みに乗ったのですが・・・、名古屋に着く直前の車内放送で「小田原駅で人身事故発生のため、運転見合わせ」の一報が入り、名古屋駅に到着後、1時間ちょっと足止めを食らい、その後、新横浜でも30分ほど足止めを食らい、品川に着いたのが19時30分ごろ。京都から新幹線で4時間なら、おそらく仙台くらいまで行けるんではないかと思われます。

しかも、この人身事故の影響は終日続いたらしく、翌日webでニュースをチェックしたところによると17万人に影響が出たとか・・・。人身事故とは言うものの、おそらく自殺でしょ?
自殺だとしたら、年末になって生きる希望を失って死を選ばざるを得なかったであろう、その事情については意見を言う立場にはないですが、自殺という行為そのものは、家族や友人知人に悲しみを与えることは言うまでもなく、全く無関係の多くの人にも迷惑をかける行為なのでぜひ止めて欲しいところです。

まあ、そんなわけであまり幸先のよくない東京行きの始まりでした。
で、31日。ここ数日風邪気味だったので、30日に地元のドラッグストアで総合感冒薬を買ったのですが、どうもこいつのせいなのか何なのか、食後に妙に眠くなる・・・。
おまけに、演奏中に咳をして周囲にウイルスを撒き散らすのを避けようとマスクをしたら、若干酸欠気味?なのか、余計眠くなってしまう始末で、7時間の公演時間の間、どうもアタマがぼーっとしっ放し・・・。集中力もなく、結局どんな演奏だったのやら・・・、な感じでした。

一応、講演記録をば。

2008年12月31日(水) 14:00 東京文化会館大ホール
ベートーヴェン弦楽四重奏曲 中・後期8曲演奏会

ラズモフスキー 第1番、第2番、第3番 クァルテット・エクセルシオ
第12番、第13番(終楽章は大フーガ) 古典四重奏団
第14番、第15番、第16番       ルードヴィヒ弦楽四重奏団

ラズモフスキー1,2番は休憩なしで続けて演奏され、それ以外の曲は1曲ごとにおおむね15分の休憩を挟んだのですが、できればラズモフスキー1番と2番の間にも休憩は欲しかったところ。

前述のように、半ば意識が朦朧とした状態で(ぉぃぉぃ)聴いていたのですが、唯一印象に残っているのは、第13番。
第5楽章の「カヴァティーナ」の優しく静かなコーダの余韻が消えた後の、大フーガ冒頭1音、全パートによるGのフォルテが、200年前の聴衆にとっては非常に前衛的で、どれほど強烈な印象を与えたか、それを実際の演奏で追体験できただけでも収穫は大きかったと思います。
ちなみに、古典四重奏団は10年ほど前に、終楽章に大フーガを置いた、言わば「オリジナル」の形で第13番の録音をリリースしています。

演奏とは別に、雑記事項をいくつか。

  • 隣の大ホールでは、ベートーヴェンの交響曲全9曲の演奏会を敢行していましたが、ロビーには某医療機器メーカーの協力で「血圧測定コーナー」が設けられており、血圧計が用意されていました。
  • 新幹線に乗って遠征して生きている人を発見。その方は名古屋在住の方だそうで、終演後、そのまま帰ってしまうと仰っていました。
  • 7、8年前に、1、2度会ったことのある東京在住の方とばったり会い、話していると、どうやらエク・プロジェクト(クァルテット・エクセルシオの活動を支えるNPO)に参加しているのだとか。
  • 私の斜め前の席の人が、どうやら多数のWebサイトで調べたであろう情報のプリントアウトを読んでおられたのですが、その中に、「炎のコンティヌオ」さんのサイトで紹介されている「大フーガ」の楽曲解説が混じっていた(1/2追記)。

そして、今朝。ホテルをチェックアウトし(特に、宿泊後の料金精算が発生しなければ、部屋の鍵をポストに入れてそのままチェックアウト可、なホテルでした)、東京駅からのぞみに乗り、新横浜を出てしばらくすると、ホテルから携帯に電話が。
「何か部屋に忘れ物をしたか、何らかの未払い料金が発生しているか」、と思ったら、
「クレジットカードで決済していただいた料金を、当方の手違いでキャンセルしてしまいました。つきましては再度請求させて頂きます。」
とのこと。新横浜を出て爆睡モードに入っていたので、電話で先方が話していることを聞いている間もまだアタマが寝ぼけている状態。

と、最後の最後までごたごたした、2008年の年越し東京遠征でした(^^;)

| | コメント (2) | トラックバック (0)

« 2008年12月 | トップページ | 2009年2月 »