演奏会レポート:内田佳宏チェロリサイタル
クリスマス前にもかかわらず通好みのプログラムであることに興味をそそられて、チェロリサイタルに出かけてきました。
2007年12月22日
内田佳宏チェロリサイタル (京都・青山音楽記念館 バロックザール)
曲目
ショスタコーヴィチ チェロ・ソナタ ニ短調 op.40
ドビュッシー チェロとピアノのためのソナタ
リゲティ 無伴奏チェロソナタ
ベートーヴェン チェロ・ソナタ第3番 イ長調 op.69
演奏者
内田佳宏 チェロ
谷合千文 ピアノ
今回のチェリストの内田さんの経歴は少々変わっているかもしれません。
子供のころはヤマハ音楽教室でピアノを習っていた経験があり、某薬学系大学に入学して大学オケでチェロを始め、数多くの演奏家と出会って、コンサートに出演するうちにチェリストへの道を志し、大学卒業後、東京芸大に入学、来年度には東京芸大修士課程に進学予定・・・、だそうです。いったいどんな演奏をする人なのか、興味は高まります。
1曲目のショスタコーヴィチのソナタを聴いてみての感想。音色について特筆すべきと感じました。チェロが非常によく響いて美しく、ピアノも音の粒がはっきりしていて力強さと繊細さを併せ持っていました。もちろん、ショスタコーヴィチ特有の皮肉さや悲しみなどの感情も的確に表現されていました。
2曲目のドビュッシー、今回の曲目で唯一聴き馴染んでいる曲目ではあるものの実演を聴くのは初めてで一番楽しみにしていました。ともすればピアノはチェロの一歩後ろに下がって演奏されがちですが、今回の演奏はピアノとチェロが対等で、時にはピアノの方が前に出る場面も見られ、室内楽を聴く楽しみを存分に味わうことができたと感じられました。
休憩を挟んで3曲目はリゲティの無伴奏チェロソナタ。この曲だけはCDを持っていなくて初めて聴く曲でした。高音から低音にグリッサンドしながらのピツィカート(という表現でいいのか??)という、現代曲によく見られる技法があったり、超絶的に速いパッセージが続いたりと、聴き手にとってはチェロの奏法、技法を楽しめ、弾き手にとってはかなり大変そうな曲。曲が終わるとブラボーの声が飛び出しました。
プログラムの最後はベートーヴェンの3番のソナタ。この曲もチェロとピアノが対等に演奏され、どちらも力強い印象を受けました。
アンコールは、サン=サーンスの白鳥と、スペインのチェリスト・作曲家であるガスパール・カサドの曲(曲名は失念・・・)でした。カサドの曲は演奏家が作った曲らしく、チェロの聴かせどころの多い、聴き映えのする曲でした。
実はこの演奏会が初リサイタルで、緊張しながら演奏していたという内田さんですが、今後の活躍が楽しみだと感じましたし、もし機会があれば次のリサイタルも聴いてみたいと思った演奏会でした(ルックスもいい方だと思うので、マスコミに取り上げられるようなことがあれば、クラシックに興味のない人にも人気が出るかもしれません)。
また、ピアノの谷合さんも、(やや小柄な若い女性という)外見からは想像もつかない、粒のはっきりした力強い演奏で、非常に印象深かったことを付け加えておきます。
プログラムに谷合さんのプロフィールは、
東京芸術大学卒業。在学中より学内外を問わず幅広く活動をはじめ、ヴァイオリニスト・天満敦子氏などと共演。
これまでにピアノを林美奈子、矢野裕子、佐藤 俊、室内楽を岡山 潔、松原勝也、植田克己、故・ゴールドベルク山根美代子の各氏に師事。
としか載っていなかったのでYahooやGoogleで検索してみたところ、東京芸大修士課程修了(室内楽を専攻)だそうで、主に東京近辺で演奏会に共演者として出演されることが多いようです。彼女の出演する演奏会も機会があれば再度聴いてみたいと思いました。
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コメント
お初投稿ご免くださいませ。
私も関西でクラシックメインに聴き歩いていますが、うまく分業できているようで、知らずに同席になった形跡は今のところ見つかりません。
どこかで同席した暁には... お手柔らかにお願いします。
内田佳宏さんのこのリサイタル@バロックザールは仕事と重なって聴けませんでしたが、それに先立って、2007/8/19(日)に喫茶アマデウス(神戸・元町5丁目で聴きました。
内田さんは目覚ましく活躍しておられるようで、今年5/30(金)は「ちかしアンサンブル」@アルティのメンバーをしておられました。
投稿: nzzkn | 2008/12/02 14:40